介護医療院は、医療ケアと介護サービスという二つのサービスを提供してほしい高齢者に対して、自律的な生活を送れるように支援する介護施設です。長期的な療養が必要な要介護者が利用できる施設になっています。介護医療院の役割は、医学的管理のもとに介護や機能訓練を実施し、必要な際には医療ケアの提供も行い、日常生活を安心して送れるように支援することが挙げられます。
ちなみに介護医療院の他にも「介護」と付く施設はいくつかありますが、もちろん設置の目的や提供するサービスに違いがあります。例えば、介護医療院と介護老人保健施設とでは何が違うのでしょうか。介護老人保健施設の目的は、自宅で日常生活を送れるように支援することであり、日常生活を送る場所自体を提供する介護医療院とはこの点で異なります。双方ともに要介護高齢者にリハビリや機能訓練等を提供する点は同じではあります。
次に介護老人福祉施設との違いについてですが、介護老人福祉施設は別名特別養護老人ホームとも言い、要介護高齢者が生活するための施設であり、介護サービスは提供されますが医療サービスは専門外なのです。医療ケアも必要とする要介護者は次に説明する介護療養型医療施設を利用することが多かったです。
介護療養型医療施設との違いは、実はそれほどありません。というのも介護療養型医療施設は2024年に廃止することが決まっており、介護療養型医療施設が担っていた機能を引き継ぐ形で介護医療院が新設されたという経緯があるからです。そのため基本となる役割や機能に相違が見られないのです。